何もない。身につくものは、何もない。 [依存症]
パチンコ人は、
胸先に後悔の重たい塊を吊るして生きている。
歩けば、
その塊から苦しい涙とパチンコ毒が垂れてくる。
横になれば、
その塊からパチンコ菌にまみれた哀しい泣き声が聞こえてくる。
依存症者の暮らしは戦さの後の廃墟のようだ。
瓦礫以外、何もない。
(パチンコ屋に全て剥ぎ取られたから。)
考えるエネルギーもない。
(パチンコ毒に脳みそを侵されたから。)
目がかすみ、手が震える。
(パチンコ菌が身体に張り付いているから。)
パチンコ人(依存症者)の世界には、
苦悩と不安と深い自己嫌悪しかないのだ。