未熟な自分、後悔の過去
「あの時、ああすれば良かった」という場面や決断が、
人生の中で何万回あっただろうか。
小学校の頃のあの時、高校時代のあの場所、というように、
私たちは、遠い過去のことでも、
「ああすれば良かった」という場面を鮮明に思い起こすことができる。
未熟な自分、後悔の過去である。
「あの時は、あれでよかった」
「ああいうふうにしかできなかった」という現実があって、
今の自分を納得させられるのであれば、何ということもないのだが、
多くの場合、「あの時の未熟な自分」が
心の中にずっと居座ってしまっているのだ。
普通人の場合、「ああすれば良かった」という後悔は、
多岐にわたっていて、その後悔が、今の自分を大人にしてきたと言えるが、
パチンコ依存症の場合、
「あの時ああすればよかった」「ああしなければ良かった」ということが、
ある一点、つまり、パチンコ人生にだけ集中しているのだ。
現実には、バラエティに富んだ人生だったはずなのだが、
依存症になってしまえば、パチンコ人生だけに後悔が集中してしまうのだ。
そういう意味でも、パチンコは、人生の軌跡を狂わせてしまうのだ。
恐ろしいことだ。